物件名 MNS鉱山社宅
所在地 ***
探索日 2006年6月
廃墟日 1970年頃
分類 集合住宅(団地型)
撮影者 TEL
写真コメント pcfx


山の上に団地がふたつ。30数年の植物の繁殖。伐採した木が廃棄されている。



廃坑になった鉱山住宅は、いつもどこか物悲しい。この独特の悲壮感は何なのだろうか。



沈殿槽の周囲はお花畑。産業と言う戦争が終わった後の平和。



団地内の台所。アルミの弁当箱、石のシンク、そして30数年間透明度を失わない窓ガラス。



水洗トイレ。このデザインは驚くほど変わっていない。そして造花も驚くほど古びていない。



漬物石と団扇と割り箸。団扇は初夏専用。大型の男性用と小型の女性用。夫婦団扇。



洗面所には小窓もついておしゃれ。清々しい風が感じられる。雑巾という布の最終形態。



電球という照明には、明るすぎないという性能があった。



階段状の団地の間に廃材が積み重ねられている。捨てるという共通点。共同墓地。



紙と木で作られた開閉式間仕切り。これを開放すると日本家屋は一間になる。



40年前のカレンダー。終戦から20年目のモダニズム。



古色蒼然としたヒューズボックス。ブレイカーという発明。



山の斜面の日当たりを、階段状の団地は精一杯受け止めた。テラスの午後三時。



玄関には下駄が。最近下駄を見なくなった。



しょうゆを使う文化は、瓶からペットボトルに変わった。丸大豆とか減塩とかいう小細工。



産業と共に遷ろう棲家は、今使われている住宅の数十年後の運命でもある。



物件の感想
by TEL

およそ30数年前にこの付近の鉱山が2山閉山しました。

この社宅はそんな鉱山の片方の物です。

最盛期には「不夜城」と呼ばれていたふもとの町も今は面影もなく、最近の市町村合併で
吸収されてしまいました。

そんな町の繁栄から衰退まで見守れるような位置にこの社宅は建っています。

取り壊して「更地」になる廃墟は数あれど、埋められて行く廃墟は数少ないと思います。

伐採された木々と土砂で埋もれかけたこの社宅。

個人的に、ここに訪れる度に毎回どんよりとした曇り空か雨なのです。

まるでこの社宅が過ぎ去りし繁栄を思って、埋もれながら泣いているかの様に思えるのは
考え過ぎなのでしょう。



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